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法的三段論法

 私は、法学的な思考枠組がなかなかきちんと理解できなくて、とても苦労しています。でも、ここはしっかりお勉強しておかなきゃですよね。

 民法すらまだよくわかってない段階なのに、「要件事実論」に入るなんてのは、むちゃくちゃで、私がわからないのも無理ないんだってこと。

 しかも、岡口先生のおっしゃる「本当の要件事実」*1を理解するためにも、まずは、しっかり「単なる実体上の法律要件効果論」*2をお勉強しなくちゃです。

 

 まずは、「要件事実論」抜きにして、「法的三段論法」をお勉強したので、少しまとめます。

 

 金井高志先生の本で、「民法でみる法律学習法」ってオレンジの本*3があるんですけど、この本で、少し学習してみました。

 司法試験で求められていること=「法的三段論法の正確な理解の発表」*4らしいです。私は、ここでいう「発表」=「答案作成行為」と位置づけることにしてみました。

 ここでは、自分勝手に、演繹的法的三段論法を描いてみます。ほんとうは絵を描いておきたいんですけど。

 

     「大前提」   =「法律要件→法律効果」

     「小前提」   =「確定した主要事実(→法律要件)」(具体的法律判断)

     「事実認定」=「主要事実の確定」作業(事実認定論)

     「結 論」   =「(確定した主要事実→法律要件→)法律効果」

 

  ここで「大前提」は、法文です。それ以外の場合について、また別記事で。

 「小前提」は、「あてはめ」といわれますけど、「小前提」というのは、「具体的・純粋な事実のみならず」、それが、法律要件にあてはまるという「評価(あてはめ)」を含んでいます。この「あてはめ」というのは、「本来、法的な評価・判断の問題であって事実認定の問題ではない」*5わけですよね。

 だから、「小前提」(=「あてはめ」)は、「具体的法律判断」ともいわれるわけです。まあ、「小前提」形成プロセスといえば、「事実認定」はその中に含まれるんでしょうけど。

 そして、この「あてはめ」をするために、主要事実を確定しなきゃならないので、その事実の確定の仕方、これを「事実認定論」といっているようです。私にはこのへんのことはよくわかりませんのでまちがってるかもです。

 なお、「民事裁判における事実認定」の定義っていうか、それについては、手嶋あさみ先生の論文がびしっと書いてくださっています。

 事実認定というのは、「経験則を大前提とする三段論法の集積」*6といえます。だから、演繹的法的三段論法の中においては、「小前提」形成過程のところに、事実認定という経験則を大前提とする三段論法の集積がさらに含まれているといったイメージになると感じます。

 ただし、手嶋先生の論文で引用されている、齋藤朔郎先生、田辺公二先生の論文にもあるようにここでいう演繹モデルは、帰納モデルとのなんていうか相互作用的?なものなので、純粋に「経験則」を大前提とする演繹モデルってわけじゃないらしいです。

 いや、こんなのは裁判官の先生以外わかるわけないよね^^;ちょっとおもしろかったので書いてみました。特に、田辺公二先生のおもしろそうだなって感じました。

 

 話がそれましたが、まあ、三段論法ってこんな思考枠組らしいですね。

 ここで書いたのは、単なる実体上の法律要件効果論を前提とした、法的三段論法なんですけど、俯瞰してみると、「要件事実論」を抜きに描くのってやっぱり無理があるのかな・・・。

 でも、この記事では、「要件事実論」抜き、なのでこれでいいってことにします。

 

*1:岡口基一「要件事実せりあガール上巻(第1回)」の「第1」参照

*2:岡口基一「要件事実せりあガール上巻(第2回)」脚注4を参照

*3:金井高志『民法でみる法律学習法 知識を整理するためのロジカルシンキング』(2011年、日本評論社

*4:前掲注3)143頁

*5:手嶋あさみ「民事裁判における事実認定の構造」『民事裁判における「暗黙知」―法的三段論法」再考―』(有斐閣、2013年)108頁参照。

*6:前掲注5)112頁参照。手嶋あさみ先生の論文の「三3」